「湯浅城」の魅力再発見!これから目指す地元に根差した宿泊施設の在り方とは。
湯浅町のシンボル的宿泊施設といえば「湯浅温泉 湯浅城」ですよね~。幼少期から当たり前のようにある町の宿泊施設には、一体どんな歴史と想いが隠されているのか…。地域に愛されてきた湯浅温泉 湯浅城が挑み続ける「地元に根差した宿泊施設」の在り方に迫りました。
こんにちは、編集部のあいりです。今回ご紹介する湯浅温泉 湯浅城は地元民に愛されてきた宿泊施設です。長年地元で暮らしてきた私にとっては違和感のない建物だけど、県外の方から見ると大変珍しいようなんです。
町のシンボルの起源「湯浅城」とは
まず初めに、湯浅温泉 湯浅城が誕生するきっかけとなった「湯浅城」について少しお話しましょう。
「湯浅城」とは、かつての地方豪族である湯浅一族の湯浅宗重が平安時代の終わりに築城したとされる山城です。山城とは敵が攻め込みづらい険しい地形に建てられるお城ですから、まさしく戦いのための砦とも言えますよね。紀伊国(きいのくに:現在の和歌山県と三重県南部に当たる)を支配する湯浅一族の本拠地として活躍したお城ということになります。
湯浅温泉 湯浅城から、山を挟んで南側にその跡地が残っています。
(現在、湯浅城跡は一般公開されておりません)
湯浅温泉 湯浅城は、そんな湯浅氏率いる湯浅党によって栄えた湯浅の町を再び盛り上げようという地域の想いが詰まった建物で、1982年に湯浅町のランドマークとして建てられたんだとか。
湯浅温泉 湯浅城の屋根一つひとつには湯浅一族の家紋(九曜紋)があしらわれています。
湯浅城へ、いざ入城!
デデン!こちらが湯浅温泉 湯浅城です。
湯浅温泉 湯浅城は自然環境に優れた休養地に建つ宿で、周辺には体をリフレッシュさせてくれるスポーツ施設が点在しています。私はよくお城周辺でランニングするのが日課なんです。特に桜を眺めながらのお花見ランがお勧め♪
こちらのスポーツ施設は予約をすれば、どなたでも利用することができるんですよ。
湯浅城の魅力とは
さてさて、今回館内を案内してくださるのは優しそうな笑顔が印象的な支配人の小田さん。
小田さんのお話を伺いながら、私が発見した「 湯浅温泉 湯浅城の魅力」を簡単にまとめてみました。
1.心身の疲れを癒す日本庭園
訪れた人の心を癒す日本庭園は、湯浅温泉 湯浅城ならではのおもてなし。
番傘や手毬などが飾られた、ゆったり落ち着くフロントロビーで一休みしながらお庭を眺めるのもいいですよね~。
ロビーを抜けると、広々とした食堂やお座敷席があります。こちらからもお庭が見えるんですよ。日本庭園を眺めながらお食事できる趣深い空間ですね。
2.美肌効果抜群!泉質自慢の湯浅温泉
こちらは、湯浅温泉 湯浅城自慢の温泉です。大浴場は日帰り入浴も可能で、何より泉質が良いんですよ。pH値の高いアルカリ泉(単純硫黄泉)で、新陳代謝UP効果があるから湯上り後もポッカポカ。
営業時間 12:00~22:00(受付終了)
3.開放感たっぷり!好みに合わせて選べるお部屋
和室・洋室の30部屋ある客室は、旅の疲れを癒してくれる開放的な印象。窓を開けると空気が本当に美味しいんです。山に囲まれた宿泊施設ならではの贅沢ですね~。お城のイメージから和室一択かと思いきや、洋室も選べるところが嬉しいポイント!
4.天守閣から見渡せる圧巻の眺望
最上階である5階に上ってみると…なんと望楼(ぼうろう)が!望楼とはお城に構築される「遠くを見るための櫓(やぐら)」ですが、湯浅温泉 湯浅城の望楼は展望スぺ―スになっていました。
展望デッキへと繋がる扉を開けてみると…す、素晴らしい眺めが‼
時間帯によって移り変わる町の様子や自然を観察できるから面白いですよね。今度は夜に星空と静かな町並みを眺めてみたいなぁ…。
5.紀伊半島の恵みを味わう季節のお料理
湯浅温泉 湯浅城の魅力はまだまだあるんです。そう、それはお料理。
お食事処(ランチのみのご利用は要予約)
営業時間 11:30~14:00
湯浅温泉 湯浅城のこだわりは「なるべく地元の美味しい食材を使ってお料理を提供すること」だそうです。お食事してくれるお客様に「季節を感じながら地元の旬の味を楽しんでもらいたい」という料理長の想いから、考案されるメニューはどれも華やかで美味しいものばかり。
6.旅の思い出を彩る楽しいイベント企画
湯浅温泉 湯浅城では、他の宿泊施設にはない新感覚の楽しい企画やイベントも定期的に開催されてるんですよね。私たちがお邪魔した期間には「海と日本プロジェクトin和歌山」の一環で、珍しい生態を持つベニクラゲの特別展示が開催されていました。
展示コーナーに足を踏み入れると、ガラリと雰囲気が変わります。まるで水族館のようでワクワクしちゃいました。
奥に進むとベニクラゲの研究者である久保田 信先生の研究室なるものが…!
二階に進むと書籍コーナーまでありました。生物関連の書籍を中心に小説や漫画、図鑑など、大人も子どもも楽しめそうな多種多様な本が並んでいます。
また、4階の資料館には『湯浅城海洋生物博物館「竜宮城」』と題して湯浅湾を中心とした海洋生物や化石、紀州の深海生物など約1800点が展示されています。
湯浅温泉 湯浅城がこれから目指す、宿泊施設の在り方とは
お城の中を巡りながら湯浅温泉 湯浅城の魅力を再確認したところで、小田さんに湯浅温泉 湯浅城のこれからについてお話を伺いました。
今日はありがとうございました。こうやって改めて巡ってみると、湯浅温泉 湯浅城は魅力が沢山ありますね。
ありがとうございます。地元の人にそう言っていただけると嬉しいですね。
湯浅温泉 湯浅城には県外のお客様が沢山来られるイメージですが、地元の人の存在も大事にされているんですね。
遠方から来て下さるお客様はもちろんですが、地元の方にも喜んでいただける施設でありたいという想いが強いですね。地元で楽しいことがあると嬉しいし、地元の方もこの町が好きになると思うんです。湯浅温泉 湯浅城は、そんな地域に根差した宿泊施設にしていきたいと思っています。
それは初めて知りました。地元の方にも楽しんでいただけるように、次々と新しい企画に挑戦されているんですね。今日ご紹介いただいたイベント以外に、新たに取り組まれていることはありますか?
そうですね。これからは「体験宿泊プラン」に力を入れていきたいです。
「体験宿泊プラン」とは、具体的にどんなプランなんですか?
有田地域ならではの体験、例えばみかん狩りやぶどう狩り、海で楽しむ釣りやSUP(サップ)を宿泊されたお客様に楽しんでいただけるプランです。湯浅町内でできる体験であれば、ワイン工場の見学&試飲がお勧めですね!
なるほど。このプランを利用すれば、ただ宿泊するだけではなく、有田の地域を丸ごと楽しんでもらえるということですね!確かに宿泊だけして帰るのは勿体ないですもんね。
そうですね。せっかく来ていただくなら、湯浅町の良い所を沢山知って帰ってもらいたいですからね。
私も同感です。最後に、湯浅温泉 湯浅城に来られるお客様をおもてなしする上で大事にされていることはありますか?
かしこまり過ぎず、お客様に肩の荷を下ろしてもらえるようなアットホームな接客をすることですね。旅の疲れを癒してもらうために、お客様との良い距離感を保ちながらおもてなしすることを大切にしていきたいです。
お城の雰囲気を楽しみながら、お仕事&リフレッシュ
他にも新たな取り組みとして語ってくださったのは、「和歌山ワーケーションプロジェクト」への参加。
ワーケーションとはWork(仕事)+ Vacation(休暇)の造語で、観光地などでテレワークを活用して働きながら休暇をとる過ごし方。豊かな自然など普段とは違う雰囲気の中で働くことで、創造性や生産性が高まるといったメリットがあるんだとか。
お城に泊まってワーケーションをするなんて、なかなか出来ない体験!仕事が済んだら、湯浅の美味しい物を食べて、ゆっくり温泉に入ってリフレッシュ。望楼から夕陽を眺めるのも良いですね。
まとめ
肩ひじ張らずに旅の疲れを癒せる、そんな宿泊施設「湯浅温泉 湯浅城」は、改めて取材をすると私の知らない魅力に溢れていました。湯浅町を訪れたお客様はもちろん、地元の人を大事にすることをモットーに経営されているからこそ、町のシンボルとして愛され続けることができるんだろうなぁと再確認できました。
一人旅にも、家族旅行にもぴったりな宿泊施設の良い所を再発見できて嬉しかったです。