町中の和菓子屋さん「つるや」130年の歴史が刻まれる「こだわりの味」とは。

町中の和菓子屋さん「つるや」130年の歴史が刻まれる「こだわりの味」とは。

湯浅町に130年以上続く和菓子屋さんがあることをご存知でしょうか。湯浅駅から徒歩5分の場所に店舗を構える老舗和菓子屋「つるや」は、四季折々の和菓子とお寿司が楽しめることから地元民や観光客に愛されています。小さい頃から「つるやの紅白饅頭」や「つるやのなれ寿司」を食べて育った私には馴染み深いお店の一つ。

見た目にも楽しい!食べて美味しい!

ショーケースには季節に合わせた和菓子やお寿司が並んでいます。旅行中にぶらっと立ち寄って食べ歩くもよし、お土産や手土産にもぴったりですよね。お寿司も盛合せが630円と嬉しいお手頃価格!「つるや」のお寿司や和菓子は昔ながらの製法を守りながら、一つひとつ手作りで製造されているんだとか。手渡してくれるおばちゃんがいつも優しくて癒されるんです。 

春の訪れを告げる「幸せのいちご大福」

さて、春になると食べたくなるのが「つるやのいちご大福」

使用する苺は和歌山県産の「まりひめ」と「さちのか」にこだわっていて、餡子はもちろん自家製。もっちもちの薄皮餅に愛情たっぷりの餡子と存在感のあるいちごの相性が抜群!新鮮ないちごの甘酸っぱさを引き立てる餡子の甘さが絶妙なんですよ。

地元民が愛する「定番の味」

定番の「しょうゆまんじゅう(1個 140円)」や「いなりずし(10個 650円)」、季節限定(5月中旬~11月)の「なれ寿司(1個 1,300円)」も外せないですよね。私の大好きな「いなりずし」はパクパク食べられる丁度いいサイズ感。食べ始めるともう止まりません!「しょうゆまんじゅう」は隠し味に使われる湯浅の醤油が香ばしくて、お土産にも大人気なんですよ。

秋のお祭りの時期に作られる「なれ寿司」は湯浅町の郷土料理。つるやのなれ寿司は昔ながらの「本熟れ(ほんなれ)」新鮮なサバを塩漬けにして塩飯の上にのせ、アセの葉で包んで熟成させる本熟れのなれ寿しはじっくり漬け込んで仕上げられます。

※「本熟れのなれ寿司」とは…なれ寿司には本熟れと早熟れがあり、酢を使いあまり発酵させない早熟れに対し、本熟れは塩を使い自然発酵をさせたなれ寿司です。
※「しょうゆまんじゅう」と季節限定の「なれ寿司」は電話予約で地方発送も可能です。

「つるや」が常連さんに愛される理由

お店の小窓から声をかけてくれたのは、つるや四代目の店主川野さん。

お話をお伺いすると、毎日午前1時から仕込みをしているんだとか。「お父さんのこだわりはなんですか?」と尋ねると、「地元の人に美味しいって喜んでもらえるものを作ることかな」と即答してくれました。シンプルな答えだけど、そこに全てが含まれているなぁ…と感じる一言。

「つるや」が常連さんに愛され続ける理由が分かりました。

湯浅を訪れる際は130年間この地で受け継がれた「つるや」の味を是非味わってみてください。